本選二回戦が行われている間に、時は三月から四月に移っていた。例によって一日休みを置いて、4月11日、三回戦がスタートした。ここまで残ったのは16カ国。迷わしい勝負が続出となる。

 なお三回戦開始直前に、本トーナメント唯一の予想屋となった、覆面予想家 ◆FtlMaskx9氏が登場。各ブロックの詳細かつ緻密な予想を披露してくれた。しかし、その覆面予想家氏の予想をも超え、その斜め上を行く事態が、この三回戦で発生することになろうとは……。

 

本選三回戦Aブロック(4/11〜4/12)総括
文責:空気擦過 ◆US2VTGbXvQ

○第1試合(2003/04/11) 有効票総数=27

   パラオ共和国  VS  スイス連邦


 三回戦最初の試合。<<パラオ共和国>>と<<スイス連邦>>、ともに二回戦では18票を獲得している。これはアイルランドについで二位タイの数字である。しかし両者の戦いぶりはまったく対照的だ。パラオはここまですべて完全勝利できており、二回戦の得票も巴戦にもかかわらずたたき出したもの。一方のスイスは接戦を勝ち抜いてここまできた。
 開始早々、パラオは強烈な先制パンチを浴びせる。パラオ選対・バサラ ◆2HLng5G4kg氏による、主に自然系支援物資の大量投下。以後一時間強にわたり、パラオが得票を伸ばし続け完全に独走態勢に入る。スイスに第一票が入ったのは午前2時を回ってから。その後も日中少しずつ票を重ね反撃を試みるも、夜の8時を回ると大量支援がじわじわと効いてまたしてもパラオの天下。その間スイスもたゆむことなく票を集め、最後の5分で2票取るなど意地は見せたものの、パラオの大量票の前にはあえなく沈むほかなく、パラオはトリプルスコアに迫る大差でまたしても圧勝を飾った。

【勝者:パラオ共和国=20】

 

 

○第2試合(2003/04/12) 有効票総数=17

   イタリア共和国  VS  グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国


 ヨーロッパの大国同士の対決である。かつての世界帝国の末裔たち。ローマ帝国の歴史を背負う<<イタリア共和国>>と大英帝国の威光を伝える<<グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国>>。あまりに知名度の高い国同士、悩ましい対決だったか。有効票総数は三回戦最少、支援や長文カキコも少なく見た目淡白な試合となったが、投票のほうは一進一退の熱い展開であった。
 序盤戦は完全に競り合いの展開だった。昼前になってイギリスがじりじりと差をつけ、やや抜け出しにかかるが、すかさず夕方から夜にかけての票を独占したイタリアが抜き返した。夜が更けても波乱は終わらない。最後の一時間半はイギリスの独壇場。一気に再逆転し、さらに差を広げて試合を決定付けた。

【勝者:グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国=10】

 

本選三回戦Bブロック(4/13〜4/14)総括
文責:空気擦過 ◆US2VTGbXvQ

○第1試合(2003/04/13) 有効票総数=22

   ベナン共和国  VS  スペイン


 今回登場する両国は、二回戦でともに12票を獲得している。<<ベナン共和国>>の進撃はどこまで続くのか。ちなみに二回戦の相手は、一回戦での得票数が同じだったリヒテンシュタイン。これもひとつのネタだろうか。対するはユーゴースラヴィアを圧倒的大差で葬り去った<<スペイン>>。前日同じ南欧・ラテン系のイタリアが敗れ去ったが、その借りを返せるのか、それとも先のサッカーW杯ではないが、続けて敗れ去ってしまうのか。
 先行したのはベナンだった。未明から、夜が明けるまで一辺倒で票を重ね、大量リードを奪う。一方のスペインの反撃開始は午前8時を回ったところから。支援つきの第一票を得て、そのままお返しとばかり日中を牛耳り、追い上げた。夕方からは混戦模様。ベナンが突き放しにかかる中、スペインはじりじりと差を詰めてくる。そして最後の一時間でことは決まった。スペインがなんと4連続得票(5票あったのだが、審議の末<<エスパニョーラ>>票が無効になった)で勝負をひっくり返してしまったのである。その差、わずかに2票。
 「あの、あのあの!ベナン負けたよ〜」投票スレ351に登場した(笑)ゾマホン氏(?)敗戦の弁である。

【勝者:スペイン=12】

 

 

○第2試合(2003/04/14) 有効票総数=20

   フィンランド共和国  VS  トルコ共和国


 「提督ビール」対「トーゴー通り」の対決といえようか(※有名な「トーゴービール」の話は、実は誤解されて広まったものという。詳しくは資料室を参照)。対日感情のよさにも定評がある<<フィンランド共和国>>と<<トルコ共和国>>の対戦。二回戦はともにダブルスコアで勝ち上がるなど、実力も十分。今回も悩ましいカードだ。
 この試合、先手を取ったのはフィンランド。しかし午前3時前後に票を重ねたトルコが逆転する。その後なぜか半日放置プレイ。夕方になって戦闘再開となるが、19時台にフィンランドが票を重ね、再び抜き返す。その後も交互に票を取り合う展開、僅差の競り合いが最後まで続く中、終了コールが入る。
 結果はなんと双方10票。それも、23:00ちょうどの票が1票ずつ入るという徹底振りだ。二回戦では一度もなかったドローゲームの結果、ブロック決勝は三カ国の勝負となることが決まった。しかし、これがいまだ怪現象の序章に過ぎないなどと誰が想像したであろう。

【勝者:両者10票獲得、引き分け。規定により双方がブロック決勝進出】

 

本選三回戦Cブロック(4/15〜4/16)総括
文責:空気擦過 ◆US2VTGbXvQ

○第1試合(2003/04/15) 有効票総数=18

   オーストリア共和国  VS  ギリシャ共和国


 ともに栄光の歴史と、それにはぐくまれた優れた文化を誇る国である。<<オーストリア共和国>>と<<ギリシャ共和国>>。双方とも予選では二位通過だったが、一位通過国が二回戦で敗退するのを尻目に、ここまで駒を進めてきた。しかしその戦いぶりは好対照であり、オーストリアが予選で三つ巴の戦いの末1票差の二位に滑り込み、さらに前の試合もこれまた1票差で巴戦を制するなど、接戦を戦っているのに対し、ギリシャは予選こそ一位に大差を許したものの、本選二試合はいずれも大勝で勝ち上がっている。
 今回も前日同様、未明から昼にかけて半日以上の空白の時間があったわけだが、それはともかくリードを奪ったのはギリシャだった。しかしそこはオーストリアもさるもの、これまでギリシャと当たったクロアチアやブルガリアと違い、なかなか差を広げさせない。それでもギリシャリードのまま残り一時間に突入する。ここから試合は一気に白熱。オーストリアが票を重ね、逃げるギリシャを捉えにかかる。
 そしてもたらされた結果は、何たることか、前日に引き続きまたしても双方同数。しかも、23:00ちょうどに1票ずつ取り合うところまで同じという念の入れようだ。あまりの出来すぎた結末に、「陰謀説」までささやかれるに至った。ちなみに一桁得票でブロック決勝進出を決めたのはこの両国だけである。

【勝者:両者9票獲得、引き分け。規定により双方がブロック決勝進出】

 

 

○第2試合(2003/04/16) 有効票総数=24

   インド  VS  ドイツ連邦共和国


 WW2後の軍事裁判で、戦犯を擁護したパール判事の<<インド>>と、日本とともに裁かれた<<ドイツ連邦共和国>>。両国とも、その実力はこれまでの戦いで十二分に示されている。予選得票はともに上位四傑に入り、本選でも快勝を続けている。数字上ドイツのほうがやや強さを見せているとはいえ、インドも決して引けは取らない。
 開始直後は完全に互角の勝負が展開される。しかし一時間を待たずして、ドイツが次第に票差を広げ始める。そして日中は完全にドイツの時間。一気に票差を広げていく。夜に入り、インドもネタAAを投下するなどして再び巻き返しを図るが、ドイツも支援リンクの投下で対応。結局差を縮めさせなかった。投票時間の大半を支配したドイツが、今回もダブルスコアの快勝だ。

【勝者:ドイツ連邦共和国=16】

 

本選三回戦Dブロック(4/17〜4/18)総括
文責:空気擦過 ◆US2VTGbXvQ

○第1試合(2003/04/17) 有効票総数=38

   アイルランド  VS  ポーランド共和国


 愛蘭と波蘭。単なるヨーロッパ対決というだけではない。これまで選対の活躍が光った両国、<<アイルランド>>と<<ポーランド共和国>>。アイルランド選対・なりたあっぷろーど ◆lQ8qoqUMA氏と、ポーランド選対・くしなだ神社@波蘭選対 ◆wnNPN3QJ/U氏の尽力により、両国の魅力はこれまでにも存分に喧伝されてきた。その両選対が激突する今回。本選一回戦・二回戦双方の最多得票記録を持つアイルランドだが、中国、日本という有名どころを倒してきたポーランドの力も侮れない。
 まず試合開始に先立ち登場したのが、くしなだ神社@波蘭選対氏。フェアプレー宣言とともに、主に日本との関係を中心としたポーランド支援の投下を行った。一方のアイルランド選対・なりたあっぷろーど氏の策は、開始早々のラッシュだった。「从*・ 。.・)連」を中心に、連続投票で一気に大差をつける。すると間髪をいれず、今度は物資の投下。各州の紹介をボリュームたっぷりに行った。ポーランドも負けじと、追加支援を投下するが、くしなだ神社@波蘭選対氏も予想以上と語る大苦戦。ラッシュを抜きにしてかろうじて互角かどうかという状態だ。以上が開始三時間足らずの間の流れである。
 序盤戦の激闘の反動か、日中はほとんど動きなし。夜になって、ポーランドに反撃の機運が生じてくる。そこへタイミングよく、アイルランド選対の支援物資の続きが登場するも、投票はポーランドに傾いたまま変わらない。
 が、もはや両選対とも、そういう勝敗の世界を超越した域に達していた。「どっちも(・∀・)イイ!!よね、と思っていただいたら最高」
 アイルランド支援投下終了を待っていたかのように、最後のポーランド支援が投下される。ポーランドへの想いを切々と語るくしなだ神社氏。その思いもまた同じだった。「これでみなさんが少しでも両国に関心を持ってくださったら幸いです」
 試合のほうは、ラスト一時間でアイルランドが差をわずかに広げ、三回戦最多の得票をたたき出して勝利した。しかし敗れたポーランドも、三回戦敗退国最多の11票を獲得した。とはいえ、こんな解説すら無意味なのかもしれない。この対戦は勝ったか負けたかではない。選対も、少なからぬ投票者も、そしておそらくはギャラリーも、ひとつの思いを共有できた試合ではなかったか。勝ち負けをはるかに超越した戦いが、そこにあった。試合終了後、健闘をたたえあう両選対の姿に、白き光を見た気がした。

【勝者:アイルランド=27】

 

 

○第2試合(2003/04/18) 有効票総数=30

   タイワン  VS  ハンガリー共和国


 三回戦も最後の試合である。ここまで本選二試合は圧勝を通してきた<<ハンガリー共和国>>、挑む相手は圧倒してよし、さらにタイ相手の二回戦では競ってもいいところを見せた<<タイワン>>である。
 開幕から、タイワンのラッシュで始まる。落下傘での集団降下。開始一時間足らずで圧倒的不利に立たされてしまったハンガリー、その後もタイワンに牛耳られ、ほとんど票を返せないまま、日が暮れていく。夜になって、ハンガリーも少しずつ盛り返してくるが、台湾の伸びがそれ以上に大きい。結局今回も、一二回戦同様、タイワンが終始試合を支配し、三回戦ではアイルランドに次ぐ大量得票を上げる大勝で終わった。

【勝者:タイワン=23】

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